何度も何度も思いを巡らせ、辿り着く当ての無い妄想を繰り返す。
高層ビルから一歩踏み出せば其処は自由の世界が広がっている。
懐かしい匂いを嗅げば記憶が甦る。
夏の想い出も冬の寒さも、秋の孤独も春の暖かさも。
高層ビルに囲まれた雑踏で月を見上げる。
中途半端に輝くそれはまるで僕の人生そのものを表しているかの様に。
便利さを手に入れる代わりに大切な時間を失ってしまう。途方に暮れて物思いのふける時間を。
移動と溜息を繰り返し何処か遠くの街へと足を運ぶ。
一歩踏み出す気持ちさえあれば何だって手に入る。何だって叶えられる。
繰り返される日々と、繰り返される会話と、戻れない過去と、まだ見ぬ未来に囲まれる。
