2009年7月アーカイブ

僕が渋谷で一度だけセックスをした女性は黄金の耳毛を持つ女で
それ以来僕は黄金の耳毛を探し求めて彷徨い続けている。
僕が始めて彼女に会ったのは駅のホームで、彼女は僕に「写真家ですか?」と尋ね僕は「ある意味そうかもしれない」とこたえた。
彼女が僕に話しかけなければ二人は出会わなかったし、二人が出会わなければ僕は一生黄金の耳毛に会うことはなかっただろう。唯一無二の黄金の耳毛は僕の前に突然現れて僕らは流れるように体を求め合った。

僕が探し求めていたものは、美しい顔立ちでもなく、豊満な胸でもなく、穏やかな精神でもなく、黄金の耳毛を持つ女なのだ。

茹だる様な暑さの中、僕は黄金の耳毛を愛撫した。

現実は異常であり、クリエイティブ性の欠落に気づくことなく慣れ親しんだ枠に安堵する。
小さな恐れに対して人生を削っていることに気づかず、微々たる喜びに感化する。

自己を誇示する術を僕はまだ知らない。

自分探しの旅

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生まれてこの方自分の存在意義を探し続けている。
物心ついたころから世の中に不満だらけで生きる意味なんてないものに等しいと感じていた。

時間が過ぎるのを只管待ち続けることが僕の日々の過ごし方だった。
時が過ぎるのが遅く、今日という日が終わるのが待ち遠しかった。光陰なんて早く過ぎ去ってしまえばいいなんて思っていた。

出会いと別れを繰り返し、本を読みふけることでより現実逃避を深め、妄想の世界へと逃げ進む。

だから僕は吐き捨てるほどの大きさしかない自信しか持ちえていない。
世の中における自分の役割なんてちっぽけなものだから。

酸素の欠乏と共に訪れたじめったい夜は忘れられた深みに存在する感情を呼び起こす。

だから戦う、この世の中と。自分自身と。

奏でる音楽と共に妄想する夜は久しぶりだ。

こうする事で僕はいつも人生をリセットしてきた。
疲労や混沌や喜びや生きる意味を再起動するのだ。

真夜中にコンビニエンスストアへと人生を買いに出かける。
堕落から抜け出してみれば人生が楽しくてしょうがない事なんてしばしばだ。

排気ガスと腐った空気を肺いっぱいに吸い込みながら欲望ジャングルへバイクを走らせる。


全ての事象は通過点に過ぎないのだ。
求めずして死すより、求めて打ち砕かれる方が数倍もマシなのだ。

居場所

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単に面倒なのであれば、やるしかない。分からないのであれば、考えろ。
不可能なのであれば代替案を考えろ。

居場所に困るのであれば自ら動き存在を誇示しろ。

俺はここに居るのだと。

途方にくれる暇があったら脳を動かせ手を動かせ、足で稼げ。

気分転換したいのであれば音楽を聴けばいい。

時間は無限に進み続けるが僕の人生は後、数十年しかないのだから。
人は何れ老い朽ち果てるのだから。

今を大切にするしか他ならないのだから。

2011年9月

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